会計主体論

 

 企業会計上、企業をどのようにみるかという企業観であり、そこから会計処理を考察するもの。

 

 会計主体論は、「企業という実体」が資本主や経営者とは別個に存在した計算構造であること、つまり企業実体の公準を前提とした議論であるといえる。

  

代表的な考え方

 

①資本主理論(法人擬制説ともいう)

 

 企業を資本主(株主)のものと捉え(株主の集合体)、会計の主体を資本主であるとする立場

 →旧商法からの現行制度会計の考え方

 

・維持すべき資本 = 株主有限責任制に基づく株主の責任限度額(払込資本)とみる

・受贈資本(国庫補助金など)は処分可能な利益とみる

 

 

②企業体理論(法人実在説ともいう)

 

 企業を資本主とは別個独立の存在と捉え、会計の主体を資本主とは別個独立のそれ自体であるとする立場

 →企業会計原則の本来的な考え方

 

・維持すべき資本 = 企業の社会的給付機能遂行のための基金とみる

・受贈資本(国庫補助金など)も維持拘束すべき資本とみる

 

 

例題

 国庫補助金を「利益」とすることの問題点を述べ、税法上認められている処理および会計理論上妥当な利益とみたうえでの処理方法を述べよ。

 

 国庫補助金を利益として取り扱うと、企業に贈与された資金が納税・配当として社外流出してしまい、補助金としての役割が果たせなくなる恐れがある。

 上記の問題点を解決するために、税法上は課税の繰延べを図るために圧縮記帳が認められている。また、会計理論上妥当な処理方法としては、国庫補助金相当額を一旦繰延収益として負債に計上し、取得した固定資産等の耐用年数に応じて収益配分する方法がある。

 

 


サイトマップ
Copyright 2013-2017 e支援.net All rights reserved