商品売買の仕訳処理

 このテーマは簿記検定だけでなく、公認会計士・税理士・不動産鑑定士などの国家試験でも毎回出題される、大事なテーマです。商取引の目的は、できるだけ安く商品を仕入れて、できるだけ高く商品を販売して、利益を獲得することです。そこで、日々の商品の流れと、現金などの管理がとても重要になります。

 

カネ・モノ・カネの循環運動

いろんな処理(仕訳)方法がありますが、ここでは最も簡単な処理をしてみます。

  • 商品を仕入れたときに、資産としての「商品」勘定を利用し、
  • 販売したときに、商品が無くなるため商品の減少とし、
  • 代わりに入ってきた現金と商品の仕入原価との差額を利益(収益)として計算する。

 ※「商品販売益」は「商品売買益」ともいいますが気にしないで!

 

こんなのもあります…

※このときの「仕入」は、とりあえずの費用であって、最終的には販売した分だけを「売上原価」とします。

 

商品売買における一般的な処理である三分法

 三分法とは、商品売買の処理を3つの勘定で管理する方法です。勘定科目としては、「繰越商品」「仕入」「売上」の3つを使って、商品の仕入れから販売まで記録していきます。最大の特徴は、期中(日々)の取引では、商品の減少といった処理はせず、決算期末にまとめて費用である売上原価(名称は仕入とします)を計算します。

 

【例】(すべて現金取引とする。転記は簡略化している。)

 期首の繰越商品10個(単価10円)

 当期の仕入れ90個(単価10円)

 当期の販売数量80個(売価単価15円)

 

① 期首   仕訳なし

 

② 期中   仕入 900 / 現金 900

 

③ 期中   現金 1,200 / 売上 1,200

 

 

決算処理

 

④ 仕  入 100 / 繰越商品 100

  繰越商品 200 / 仕  入 200

  • 繰越商品100と仕入900の合計1,000は当期に販売可能な商品。
  • そこから期末200の売れ残り商品を差し引けば、売れた商品原価(売上原価)800が確定した費用として計算できる。

 

 理解できましたか?

 

「繰越商品」という勘定は「商品」という資産と同じものであり、「三分法を使っていますよ!」と分かってもらうためだけに、あえて勘定の名称を変えているだけなんです。

 

 そこでの三分法は、期中に取引の都度「売上原価」を計算せず、「売上」「仕入」だけを管理しておいて、決算期末に、「仕入」をベースにして「繰越商品」勘定とのやりとりで、「仕入」(仮の費用)を、確定した費用である売上原価(名前は仕入ですけどね)に変換しているのです。

 

 この理屈が理解できれば、簿記3級の峠は超えています!何回も言いますが、「仕入」は単に商品を買った分だけであって、売った分(つまり費用)ではないということ。そして、期首の「繰越商品」をも含めて、販売可能な商品の総額と捉え、そこから決算期末に売れ残った分を差し引いて、売れた商品の原価(売上原価)を、最終的な費用として計算する。と覚えておいてください。

 


サイトマップ
Copyright 2013-2017 e支援.net All rights reserved