概念フレームワーク(概フレ)

 

 会計の憲法である概念フレームワークをマスターしましょう。会計基準の多くは概念フレームワークと整合的であり、今後の基準設定に影響を与えます。内容自体、ボリュームがあり難解なので、試験で合格するために必要な部分に絞って負担なく学習しましょう。

 

概念フレームワークの役割

 

 現行企業会計の基礎にある前提や概念を体系化したもの(将来の基準設定に指針を提供)

 

財務報告の目的

 

 企業の将来を予測するうえで、企業の現状に関する情報は不可欠であるが、その情報を入手する機会について、投資家と経営者の間には一般に大きな格差がある。このような状況のもとで、情報開示が不十分にしか行われないと、企業の発行する株式や社債などの価値を推定する際に投資家が自己責任を負うことはできず、それらの証券の円滑な発行・流通が妨げられることにもなる。そうした情報の非対称性を緩和し、それが生み出す市場の機能障害を解決するため、経営者による私的情報の開示を促進するのがディスクロージャー制度の存在意義である。

 

 投資者による企業成果の予測と企業価値の評価に役立つような企業の財務状況の開示

→具体的には企業投資のポジション(ストック)とその成果(フロー)を開示すること


会計情報の質的特性

 会計情報の質的特性とは、投資家などの情報利用者に提供する会計数値が、どのようなものでなければならないかといった、基本的な考え方を指します。

 

意思決定有用性


 投資者が企業の不確実な成果を予測するのに有用であるという特性をいう

 (具体性に欠けるため下位の特性により支えられる)

 

意思決定との関連性


 会計情報が将来の投資の成果についての予測に関連する内容を含み、投資者による意思決定に積極的な影響を与えて貢献すること。

 

信頼性


 中立性・検証可能性・表現の忠実性などに支えられ、会計情報が信頼に足る情報であること。


一般的制約となる特性

 

内的整合性

 

現行基準の体系と矛盾しない個別基準を採用

(理論的に整合的であるか)

 

比較可能性

 

 同一企業の会計情報を時系列で比較、又は、同一時点の会計情報を企業間で比較する場合、それらの比較に障害とならないように会計情報が作成されていること。



財務諸表の構成要素

 

 資産とは、過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源をいう。

 

 支配とは、所有権の有無にかかわらず、報告主体が経済的資源を利用し、そこから生み出される便益を享受できる状態をいう。経済的資源とは、キャッシュの獲得に貢献する便益の源泉をいい、実物財に限らず、金融資産及びそれらとの同等物を含む。


→支配が他に移転した場合には消滅を認識することになる

→自己創設のれんは含まない。その計上は、経営者による企業価値の自己評価・自己申告を意味するから。

 

 負債とは、過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源を放棄もしくは引き渡す義務、またはその同等物をいう。

 

 純資産とは、資産と負債の差額をいう。

 

株主資本とは、純資産のうち報告主体の所有者である株主に帰属する部分をいう。

 

 包括利益とは、特定期間における純資産の変動額のうち、報告主体の所有者である株主、子会社の少数株主、及び将来それらになり得るオプションの所有者との直接的な取引によらない部分をいう。

 

 純利益とは、特定期間の期末までに生じた純資産の変動額のうち、その期間中にリスクから解放された投資の成果であって、報告主体の所有者に帰属する部分をいう。

 

 純利益は、純資産のうちもっぱら株主資本だけを増減させる

 

リスクからの解放の意義

 

 投資にあたって期待された成果が事実として確定することをいう(投資形態により異なる)。

 

 事業投資 … 事業のリスクに拘束されない資産を獲得することを期待した投資

 金融投資 … 事業の目的に拘束されず保有資産の値上がりを期待した投資

 

 事業投資であれば、設備や原材料を使用して生み出された製品やサービスを販売することによって現金又は現金同等物を獲得した場合に、投資のリスクから解放された成果を認識することになる。

 金融投資であれば、金融資産等そのものを利用するわけではなく、当該資産をそのまま清算したならば得られるであろうキャッシュ・フローが投資の成果と考えられる。つまりこの場合のキャッシュ・フローは保有資産の時価に求められる。

(投資のリスクとは、投資の成果の不確定性を意味する。)




サイトマップ
Copyright 2013-2017 e支援.net All rights reserved