決算整理仕訳③

費用と収益の見越し繰延べ(経過勘定項目について)

 もし、3月末決算の商店が当期の2月に1年分の倉庫の家賃120円を支払ったらどうなるのでしょう?

 家賃を支払ったときに…

 

支払家賃120 / 現 金 120

 

と、なります。しかし、このままにしていてよいのでしょうか?

 

 当期に倉庫を借りたのはあくまでも2月、3月の2ケ月です。

残りの10ヶ月分は翌期に倉庫を借りるわけです。そこで決算で…

 

前払家賃 100 / 支払家賃 100

 

このように、翌期分(10ヶ月)の費用をマイナスすれば、正しい金額である20円になるはずです。これを、「費用の繰延べ」といいます。

 

 では、借方の勘定はなんでしょう?「前払家賃」というのは資産の勘定で、経過勘定項目ともいいます(前払○○と覚えてください)。

 

 上記とは逆のパターンもあるでしょう。例えば、当期中に1年間倉庫を借りる契約を交わしたが、その家賃は翌期中に支払うといったケースです。この場合、当期には家賃を払っていませんから、まったく「支払家賃」といった費用が計上されていません。

 

 そこで、決算日に、当期の経過月数だけ費用を計上し、その相手勘定(貸方)に「未払家賃」という経過勘定項目(この場合は負債)を計上します。

 

支払家賃 ** / 未払家賃 **

 

これを、「費用の見越し」といいます。

 

 先ほどのケースでは費用に関する処理でしたが、当然、収益についても繰延べや見越しはあります。つまり全部で経過勘定についての処理は4パターンになります。

 

 あまりまとめて理解しようとしても、大変ですから、皆さんの好きなものから押さえていけばいいでしょう。では、収益のケースをみていくことにします。

 

 

・設例

 当期の2月1日に他店に現金200円を貸し付け(貸し付け期間は1年間)、1年分の利息12円は貸し付け時に天引きした。当店の決算日は3月31日。

 

 

2/1  貸付金200  現 金 188

          受取利息 12

 

 

3/31 受取利息 10 / 前受利息※ 10

    ↑収益の繰延べ  ※経過勘定項目(この場合は負債)

 

 当期の3月1日に他店に現金200円を貸し付け(貸し付け期間は1年間)、1年分の利息12円は回収時と同時に受け取ることにした。当店の決算日は3月31日。

 

3/1  貸付金200 /現 金200

 

3/31 未収利息 1※/受取利息 1 ←(収益の見越し)

  ※経過勘定項目(この場合は資産)

 

 

 

 ポイントは、「決算日において費用を処理したいのか?収益を処理したいのか?」を、まずイメージすることです。次に、「費用又は収益を減らしたいのか?増やしたいのか?」を、考えます。減らしたいのであれば「繰延べ(マイナス)」増やすのであれば「見越し(プラス)」の仕訳をきるだけです。最後にその相手勘定に経過勘定項目をいれてあげればいいです。なお、経過勘定項目の名前は「前払○○」「未払○○」「未収○○」「前受○○」という感じで慣れていきましょう!(大変ですけどね…)。

 
決算整理仕訳の総復習と仕訳問題
簿記で重要な決算の処理をマスターしましょう!
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