貸借対照表の純資産の部の表示

貸借対照表の表示区分の考え方

 資産性の性格をもつものを資産の部に、負債性の性格をもつものを負債の部に、いずれにも該当しないものを純資産の部に記載することにした。

 

 基準では、「資本は報告主体の所有者に帰属するもの」で、「負債は返済義務のあるもの」と、それぞれ明確にした上で、いずれにも該当しない項目は、中間的な区分を設けることも考えられるが、国際的には中間区分を解消する動きがあるため、純資産の部に記載することとした。

 

繰延ヘッジ損益が負債の部から純資産の部に計上が変更された理由

・ 従来は、繰延ヘッジ損益は負債項目となっていた。

・ 本来の性格は未実現損益であり、返済義務のある負債ではない。

 

新株予約権が負債の部から純資産の部に計上が変更された理由

 概念フレームワークによれば、負債は、過去の取引または事象の結果として、報告主体が支配している経済的資源を放棄もしくは引き渡す義務とすることから、新株予約権はこの考え方にあてはまらないため、負債性がないといえる。また、資本は報告主体の所有者に帰属するものであり、負債は返済義務のあるものと解するならば、いずれにも該当しない新株予約権は、中間的な区分を設け表示することも考えられるが、国際的には中間区分を解消する動きがあるため、純資産の部における株主資本以外の区分に記載することとした。

 

純資産の部を株主資本と株主資本以外の各項目に区分する理由

 一般的に、資本取引を除く資本の変動と利益が一致するという関係は、会計情報の信頼性を高め、企業評価に役立つものと考えられることから、当期純利益が資本取引を除く株主資本の変動をもたらすという関係を重視して、純資産の部を株主資本と株主資本以外の各項目に区分している。

 

株主資本を資本金、資本剰余金及び利益剰余金に区分する理由

 投資家保護のための情報開示の観点から、取引源泉別に資本取引から生じた維持拘束性を特質とする払込資本(資本金及び資本剰余金)と、損益取引から生じた処分可能性を特質とする留保利益(利益剰余金)を区別することに重点を置いているためである。

 

資本剰余金を資本準備金とその他資本剰余金に区分する理由

 会社法では、株主と債権者の利害調整の観点から、分配可能額を構成する剰余金とそれ以外の準備金に区別することに重点を置いているため、企業会計基準においても、分配不能部分たる資本準備金と分配可能部分たるその他資本剰余金は区別されている。

 


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